○高橋家の屋敷稲荷のご神木で、樹下に稲荷の祠がある。中世以前の土豪の屋敷にあったものが、武家屋敷に取り込まれものであろうといわれる。 江戸中期、松平公が参勤交代を終え、江戸より帰る途中、この樹が見えると我が城に帰ったという気がしたという。この地域のシンボルであったらしい。 元は現在よりもっと樹高があり、途中で折れた形跡がある。
○御殿ザクラ
・高橋家のムクロジと並んで育っているもので、もと並木としてあったサクラのうち1本が残ったものといわれる。
・エドヒガン(バラ科サクラ属) ・樹齢推定300年 樹形樹高15.0m 幹周(双幹)2.96m 枝張り東西17.3m 南北16.5m
ムクロジ 無患子(同科のモクゲンジの漢名「木欒子」と、本種の漢名「木患子」を取り違えた説やムクロジが家にあると病を知らないとして「無患子」(むくろし)と呼ばれるようになったという説がある。
・葉は偶数羽状複葉。花は6月、円錐花序を出し黄緑色の小さい花を多数つける。果実は核果、10~11月に熟す。
・果皮は、サポニンを含み、良く泡立つので昔は洗濯や洗髪に使われた。核は、羽根突きの玉や数珠に使われた。羽根突きの玉として江戸に運ばれたという言い伝えがある。また、油脂を多く含むので食用にもされた。
・偶数羽状複葉の樹木は、サイカチ、ジャケツイバラ、ネムノキなど数少ない。フジ、オニグルミ、ニセアカシアなどは奇数羽状複葉である。
国道254号線を西進、甘楽町に入る。 駅入り口手前を左折、小幡に入る。武家屋敷入り口を右折、左側、高橋家塀の内側にある。